• Dec
  • 20
  • 2007

『ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ』(佐藤 克文著)を読んだよ

これも、404 Blog Not Foundさんの書評を読んで、『生物と無生物のあいだ』といっしょに買った。

データロガーと呼ばれる、ハイテク機器をペンギンやアザラシに付けて、水中での行動を文字通りロギング(記録)する生物学の本。水中の行動を記録なんて聞いただけでソワソワする。

副題が「ハイテク海洋動物学への招待」というだけあって、データロガーというハイテク機器があって初めて成立する学問である。

それでも黎明期はキッチンタイマーに毛が生えたようなものだったらしいけれど、近年の技術の向上によって、様々なセンサーを用いた多様なデータを長時間・継続的に記録できるようになった。

そのため、今までほとんど見えなかった海洋生物の生態が見え、驚くような新発見が相次いでいるという熱い世界。「バイオロギング・サイエンス」という新しい分野が作られるほどで、まさに生物研究の最先端、フロンティアである。


海洋生物とハイテクといえば、シャチのライブ映像をインターネット配信して驚かせたORCA LIVE(オルカライブ)や、おなじく海中を泳ぐのウミガメのライブ映像を配信したUMIGAME LIVE(ウミガメライブ)を思い出す。いずれも、なかなか普段見ることのできない生き物の生態を垣間見れて楽しい。

普段観ることが出来ない海中の生物の映像を“見る”ことができるこれらのサイトと、この本を読んで感じた共通点はまさにここで、形容するなら「ワキワキ」か。しかも居ても立ってもいられない気持ちになってソワソワする。


データロガーなんて楽しそうなもの片手に、なかなか行けない南極などの僻地へ過酷な旅をする著者が何ともうらやましい。

アーネスト・シャクルトンが出したと言われる南極探検の求人広告だという、
「求む男子。至難の旅。わずかな報酬。酷寒。暗黒の長い日々。耐えざる危険。生還の保証なし。ただし、成功の暁には、名誉と賞賛を得る。」
を受けて、作者がバイオロギング・サイエンスの研究者を求めた、
「求む男女、ケータイ圏外。わずかな報酬。極貧。失敗の日々。耐えざるプレッシャー。就職の保証なし。ただし、成功の暁には、知的興奮を得る」
という言葉に、完成度低いなと思いながらソワソワした。

もう少し若かったら仕事辞めて研究所の門を叩いたのになと思う一冊。


ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ―ハイテク海洋動物学への招待 (光文社新書 (315))
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