• Nov
  • 03
  • 2008

こ、これほどとは…『容疑者Xの献身』(東野 圭吾 著)

書店に思いきり平積みでインスタレーションのようになっている『容疑者Xの献身』。
もう結構前の話だけれど、奈良に旅行に行ったときに電車で読もうと購入して、一気に読んだ。

「これは読んでほしい」といろいろな人に言いたい。

どうも、探偵ガリレオシリーズという一連のシリーズになっている話の最新作のようだけれど、もちろん他の推理小説に同じく、登場人物が同じというだけで、ストーリーに繋がりはない。初めて読む人でも何の問題もないし、事実、僕もこれが東野圭吾デビューだ。

作者の東野圭吾が理系の出身らしく、このシリーズは探偵役の物理学者、湯川学が友人の草薙俊平(捜査一課の刑事)とともに難事件を解決するというもので、犯罪のトリックも物理学を応用したものや、数学的な思考や論理学的な思考を通じて事件の謎を解いていく。もちろん数学の知識が必要などということもなく、とても分かりやすく、かつ理系らしく理路整然と話がすすむのでとても読みやすい。

天才的な数学者の素質を持ちながら、運に恵まれずにいち高校教師として日々を送る石神は、アパートの隣人で娘と2人で暮らす靖子に密かな思いを抱いていた。ある日、靖子と娘の美里は部屋を突然訪れた前夫を殺害してしまう。そのことを知った石神は、2人を救うためにその天才的な頭脳で完全犯罪計画を立てる。
しかし、運命のいたずらか、久しぶりに再会した石神の大学時代の友人で唯一の理解者でもあった物理学者の湯川学がその謎に挑むことになる。

いや、推理もので涙出そうになったのは初めてだ。なんかもう『ドラえもん短歌』を読んだときくらいの衝撃があったね。

シリーズはドラマ化されて、この『容疑者Xの献身』は映画にもなっているけれど、オリジナルのイメージとはかけ離れている(それが悪いというワケじゃないけど)。

東野圭吾は佐野史郎をイメージしながら湯川学を書いたそうで、どうも福山雅治ではチガウ気がする(ドラマで福山雅治はとても変な雰囲気を醸していてそれはそれでいいんだけど)。石神は自分の見た目にひどくコンプレックスを持った人物だと思うので、堤真一ではチガウ気がする。ただ、靖子役の松雪泰子はいいかなと思う。

うーん、さすが直木賞受賞作と唸る一冊。

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