• May
  • 30
  • 2008

路線バスの運転手に「ありがとう」と言う文化

あまり褒められたことじゃないけれど、東京で生まれて東京で生活していると、見ず知らずの人にあいさつをするという習慣がない。

バスを降りるときに運転手に「ありがとうございます」と声をかけるのもそのひとつ。


少なくとも僕が育った環境ではそういう文化はなかった。バスを降りるときに乗客がお礼を言うことはまずない(おばあちゃんが時々声をかけていることがあるが、例外的だと思う)。

さすがに、これまでいろいろな文化に触れる機会もあったので、バスを降りるときに当然のように「ありがとうございます」と言う文化(というか習慣?)があるのを知っている。

いつのことだか忘れてしまったが、どこかに旅行に行って初めてそれを見たときには、驚きとともに、とても気持ちいいなと感じたのを覚えている。たとえ、それが単なる習慣になっているだけで、感謝の意味がそれほどなかったとしても、「ありがとう」と口にするということになにか感じるものがあったのだと思う。自分だったら嬉しいだろうと思う。


最近、東京郊外の大学に教えにいっているのだけれど、学校に向かうバスで、学生の半分程度だろうか、バスを降りるときに「ありがとうございます」と言っているのを見かける。

自分が学生の時、通学にバスを使うことはなかったけれど、はたしてバスを降りるときに「ありがとうございます」と運転手に言っただろうかと、ちょっと思ったりする。

気持ちのいい文化だなと思っても、なかなかそれを実践するのは難しい。ただあいさつするだけなのに。


追記:
東京の路線バスでは料金先払いが普通。そのため、降りる時に運転手に「ありがとう」と言うのはハードルが高い、というより不自然だ。

でも、終点では前扉からもおりるので、そのときに「ありがとう」という人がたまにいる。

さらに、営業所至近の停留所や始発の停留所などでよく見られるのが「よろしくおねがいします」という人。これは以前、営業所の近くに住んでいたときがあって、バスに乗る時に前に乗る人が「よろしくおねがいします」と言うので、つられて言ってしまったことが何度かある(むしろ言うべきなんだけど)。

そのときも、とてもいいことだと思ったので、習慣にしようかとも思ったが、どうにも照れくさいのかいつの間にかやめてしまった。恥ずかしい次第である。

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