• May
  • 11
  • 2008

最近読んだ本。その2『チームバチスタの栄光』(海堂 尊・著)

ぼちぼち読み始めた、大量に仕入れて読んでなかった本。第2弾。「このミステリーがすごい!」大賞受賞作で、映画化などされた話題作。文庫で買った。

ミステリーというジャンルは、もうやり尽くされたような感があるのかな? あんまり読まないけれど、内容的な広がりというのはそんなになさそうだ。展開もだいたい読めるし(そもそもある程度展開が読めないと面白くないわけだけど)、最後には犯人も割れる(あたりまえか)。

これはオーソドックスなホームズ&ワトソン系の本格推理小説(たぶん)。オーソドックスではあるけれど、この「ミス大賞受」賞作だけあってなかなか読ませてくれる。この作家は現役の医師で、これがデビュー作らしい。そのわりにはちゃんとした文章を書くと思う。ところどころ理解しづらいところがあるけれど、読みやすいし、軽い感じで一気に読み進める。

現役の医師だけあって、医療現場(大学病院)の描写はとてもリアル。
舞台は大学病院。医局間の力関係や駆け引きを描きつつ、タイトルにもなっている心臓手術「バチスタ手術」の連続術死の謎を追うというストーリー。

術死の内部監査を、神経内科で不定愁訴外来を開く主人公、田口と、厚労省の“変人”役人、“ロジカル・モンスター”白鳥が独特な聞き込み調査を行う。医療ミスか、単なる偶然か、それとも故意によるものなのか(笑。

この小説で面白いのは、医局の派閥や政治や出世闘争なんかがよく描けているところ。ミステリーを下敷きにして大学病院の組織図を描きましたよというような雰囲気だ。

fladdictさんの言うように、キャラづくりの微妙なところもあるし、大御所のような上手さはないけれど、総じて良くできた小説のように思う。面白いし。


チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) (宝島社文庫 599)
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) (宝島社文庫 599)宝島社 (2007/11/10)
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