- May
- 15
- 2006
✈バルサ旅5〜世界遺産「グエル公園」〜
1日目。前日の波乱(フランクフルト便雪欠航)に高揚してか、単なる時差ぼけか、朝7時から健康的に朝食を食べる。前日フランクフルトとからぎりぎり最終便に乗れたsh氏は、明け方に着いたらしく、まるで徹夜明けのクーガーのような雰囲気を醸している。荷物はまだ届いていないらしいが、まだフランクフルトで待ちぼうけしている多くの観光客に比べれば、まだ幸せなほうだろう。
ホテルはバルセロナ市内の外れ、レセップスという地下鉄駅の近くにある「CATALONIA PARK PUTXET(地図)」っていうところ。駅から少し歩くので少々不便だが、その分、街の雰囲気を味わえる。
とてもいい天気だ。バルセロナは地中海性気候で過ごしやすいと聞いていたが、ほんとうにちょうどいい体感温度だ。3月上旬で、日本より若干温かく感じる。そしてとても乾燥していて、唇がひどく乾く(日が落ちると冷え込むので、羽織るものが一枚欲しい)。夜に観戦予定のサッカーのチケットを取りにいくフジワラ氏とキヤ氏を除いた4人で、ホテルから歩いていける距離にある世界遺産「グエル公園」に歩いて行くことにした。
少し歩くと汗がにじんでくる。街並は古くもなく新しくもない、地震のない地域特有の、高層の石造りの建物が建ち並ぶ。意識せずに統一されているのだろう自然な配色や、入り口の壁に貼られたタイル、歩道にしかれた敷石など、どれも美しく心引かれる。さすがモデルニスモの国。日差しが強いのだろう、窓の外には、ビニールでコーティングしたような厚手のカーテンや、引き出し式のひさしが必ず付いている。
ホテルから15分ほど、少々長い坂を登りきった頂上付近のT字路の突きあたりがグエル公園。最初に目に入る壁は、粗い石積みと几帳面に貼られたタイルとのコントラストが不思議な調和を生んでいて、ガウディ独特の雰囲気を醸し出している。所々タイルのモザイク模様でGUELLやPARKの文字が描かれているが、これがぐにゃりと有機的な文字で可愛らしい。あまりに可愛らしいくて、なんだか幼稚園に遊びに来たみたいで、これから世界遺産を見るのだという変な気構えを払拭してくれる。

この公園は、もともと資産家のグエル氏に依頼されてガウディが設計した住宅地(!)。60軒ほどの住宅が計画されたものの、売れたのはガウディとその友人が買った2件だけだったとか。1922年にバルセロナ市がこの敷地を買い取って公園としたらしい。
皆、公園に入ると子供のようにはしゃいで、sh氏など珍しい標識を見つけてそれを真剣に写真に収めている。たしかに世界遺産の敷地内の標識だが、それは世界遺産ではないと思う。しかしかわいらしい標識なので、僕も写真に収めた。バルセロナにはこれ以外にも面白い標識がいろんなところにあった。

公園の入り口付近の建物は、まるでディズニーランドのようにかわいらしく、建物のモザイク模様が非常にすばらしい。正面の建物の天井や上の広場を取り巻くベンチ、公園のシンボルになっているドラゴンの噴水(通称サンショウウオ)など、どれもとても見応えのあるモザイク模様で彩られている。このモザイク模様はガウディの弟子の一人、ジュジョールという人が作ったらしい。弟子すごい。これらのタイル装飾にガウディの才能を感じるのは間違いかもね。

周囲の丘には粗い石積みの橋梁状の建物が点在している。柱は軒並み傾いているし、橋の下側から天井を仰ぐと積まれた石が今にも崩れそうで驚く。しかしもちろん崩れない。点在する橋には柱がきれいな螺旋を描いていたり、鶏の足をかたどっていたり、波のパイプをかたどっていたりといろいろなものがある。近くで見ると普通の石の柱なのに、離れて見ると見事な螺旋を描いていたりする。この石積み職人の技量はどんなものだったのか。この橋を観るだけでもこの公園に来る価値があると思う。



公園内にはなぜか至る所にサボテンが生えている。竜舌蘭みたいなのも生えている。どちらもあまりにもでかい。サボテンはともかくとして、この公園はやはり急ごしらえと言うかなんと言うか、公園として作られたのでないだけに、公園としては少々未熟なように感じる。建物のないところはあまり面白みがない。ただ、高台の上なので、眺めは最高。バルセロナが一望できる。今ならここに住むのも悪くないと思うけれど、当時はどうだったのかな。
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